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投稿日:2007-07-30 Mon

私たちが住むマケッツ・レーンの片側一帯は、元々牧場主のブラフ・ファミリーが所有
していた。広大な敷地の中に小さく区画された一箇所がある。そこが今私たちが住む家で、
かつては乳牛を飼育し、乳絞りをしていた使用人が住んでいたコテージだったそうだ。私
たちの敷地に隣接して、かつて乳絞りをしていた小屋が廃墟のようになって残っている。
古い建物好きの私たちは、かねてからその小屋の再利用をたくらんでいた。3年ほど前に
現在の牧場主サムからコーンの貯蔵小屋を譲り受け、敷地内に移築、改装して今は宿泊施
設として使っている。そろそろ新しいプロジェクトを、と思っていた矢先に、その乳搾り
小屋を譲ってもらえることになった。
コーンの貯蔵庫を移築した時は、大型のクレーン車で小屋ごと吊り上げて一気に移動さ
せた。乳絞り小屋は、トム自慢の大阪市役所払い下げクレーン車で移築するという。力仕
事はお任せの、アボリジニのジミーを助っ人に早速小屋の移築作業を始めた。身軽なジミ
ーが屋根に上って、まず屋根を半分に、次は壁部分と屋根を切り離し、屋根中央にチェー
ンをかけた。たった5トンの小さなクレーントラックで6mはある大屋根を持ち上げること
ができるのだろうかと心配する私たちをよそに、トムは「大丈夫」と一気に屋根を吊り上
げた。吊り上げた瞬間トラックが異常に傾き、よもや横転!と思いきや、何とか持ちこた
えることができた。屋根ひとつ移動に成功すれば後は簡単。たった二人であっという間に
片側の屋根、3方の壁を家の庭に移動させた。
「これで移築作業の一番難しい部分は終わった」とビールで乾杯。土台を作って、元通
りに全部をくっつけて、と実際に乳搾り小屋が庭に建つまでにはまだまだ時間がかかりそ
うだ。
私の役目はその後、毎朝の乳搾りとチーズ、バター作り。楽しそうだけれど、また毎日
しなくてはならない仕事が増えることを考えると、少し複雑な心境だ。
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