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nori

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    旅立ち


     ポッサムのロリーが家からいなくなった。今日で3日目。
     毎朝彼女が好きだったクレープマートルやシルキオークの木を見上げて、どこか
    上の方で枝が揺れていないか確かめる。彼女のために作った寝床の箱の中も覗いて
    みる。いつも遊んでいたデッキの上に、新しいうんちが落ちていないかチェックする。
    この3日間どこにも彼女が残した跡は、見つからない。
     いつか野生にリリースしなければならないことは、最初から了解済みだったし、
    そのための準備もしてあげていた。でも実際にいざいなくなると、ぽっかり心に穴が
    開いたような気がする。
     最初の2ヶ月間は一日5回の授乳、最後の2ヶ月は、ポッサムが好きな食べ物、バラ
    、ポンポン、グルベリア、ハイビスカスの花やリリピ-リーの若芽などを出かけるご
    とに探してきては食べさせていた。もちろん、果物や野菜なども。2ヶ月間はどこに
    行くのでも連れて出かけていた。犬と違って吼えることがないから、ポケットやポ
    シェットに忍ばせて。家にいる時いつも肩や足に留まっていた。後から考えるとこの
    4ヶ月間、娘のじゅじゅよりも長い時間を一緒に過ごしたかもしれない。ある日突然
    いなくなるのが解っていても、育てている時はそんなことすっかり忘れていた。
     ここ一ヶ月は、夜外に出かけて行って、朝家に戻ってくるという生活だった。寝床
    の箱を作るのが遅くなったため、戸棚に潜り込む癖がついてしまって、外で寝るよう
    に躾けるのが大変だった。強行手段で外に締め出すと、扉をがりがり齧ったり、よじ
    のぼったり、なんとか中に入ろうと体当たりまでしていた。最終的には、どちらかが
    根負けするのだが、どちらかといえば私が負けるケースが多かったも知れない。そう
    すると、翌朝家中が見事に散らかされている。夜、家の中で楽しいひと時を過ごした
    結末だ。どうせ片付けるのは自分、そうなることが解っていて自分で招き入れたのだ
    から、彼女に文句は言えない。
     いなくなったその日も、ディナー中にテーブルの上に飛び乗るは、遊んで欲しくて、
    まとわりつくはで、ちょっと辟易していた。だからデッキに退散してもらい、彼女は
    そのままお気に入りのクレープマートルの木へ登って行った。夜中、天井裏だか屋根
    の上だかで物凄い音がしていた。たぶん彼女が走り回っている音だろうと、あまり深
    く考えずに眠りについた。後になって考えてみると、あれが彼女流の別れの挨拶だっ
    たのかもしれない。
     翌朝デッキに置いたスイカの皮だけがころがっていた。その夜、扉を開けて寝たに
    もかかわらず彼女の気配がどこにもなかった。
     あまりにも私たちとの生活に入り込みすぎて、野生には戻れないかもしれない、と
    まで心配していたのが、まったくの取り越し苦労だった。
     それでも、お腹の空いた時や私たちに会いたくなった時にいつでも帰って来られる
    ように、家の扉はいつでも空けておくつもりだ。
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    動物たちのこと | 22:18:23| Trackback(0)| Comments(0)
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